【アンチヒーロー】コンドルのジョーという生き方が後の世の中に与えた影響

タツノコプロの名作SFアニメ「科学忍者隊ガッチャマン」子供の頃に夢中になった方も多いと思います。

・1972年~74年に放送された第一作目の「科学忍者隊ガッチャマン」

・1978年~79年まで放送された「科学忍者隊ガッチャマンII」

・1979年~80年にかけて放送された「科学忍者隊ガッチャマンF」

3作放送されたガッチャマンシリーズの中で最高視聴率を記録した回をご存知でしょうか。それが1978年10月22日(日)、27.1%を記録した「かえって来たジョー!?」の回なのです。
ファーストシリーズの最後に自らの命をなげうって地球の危機を救ったコンドルのジョーが、パート2でサイボーグになって帰ってくるというストーリーを、日本中の男の子たち(うちの姉も興奮してました)が固唾を呑んで見守った伝説的な回です。

【アンチヒーローの登場】
今でこそマンガやアニメ、映画でもアンチヒーロー、ダークヒーロー全盛ですが、我々世代がはじめて意識したアンチヒーローはコンドルのジョーです。それまで見ていたテレビ番組では主人公は勧善懲悪、明るく健全なヒーローとして描かれていました。そのころはまだウルトラマンシリーズも仮面ライダーシリーズもアンチヒーローは登場しません。

アンチヒーローを理解するには文化的、精神的成熟が必要です。ちょうど戦後の日本が貧しさから脱して経済的に余裕が出てきた時代と重なり、それまでの「朗らかで正義感の強い熱血漢」といった正統派のヒーロー像に飽き足らなくなったのでしょう。我々も10歳前後に成長し、それまで経験したことのない「クール」や「ニヒル」といった概念に触れて大いにしびれることとなりました。

【ハカイダー】
時を同じくして、もう一方の雄としてコンドルのジョーと双璧をなしたアンチヒーローがいました。それが「人造人間キカイダー」に37話目から登場する悪役「ハカイダー」です。

カワサキのバイク、マッハIV 750ccを改造した「白いカラス号」を駆るハカイダー。手にする武器は銀色に輝く長い銃身のリボルバー。人間態のサブローは全身黒尽くめのライダースーツに身を包み、ブーツには刀身の長いナイフを帯びていました。ハカイダーもまた「クール」でさらにとても「スマート」でした。その颯爽としたたたずまいは主人公のキカイダーやキカイダー01を一気に垢抜けない存在に変えてしまうに充分な説得力でした。

【アンチヒーローの条件】
「クール」で「ニヒル」で「スマート」そして当然ですが主人公と同等、時には上回るほどの能力を持ち合わせた存在、それが「アンチヒーロー」なのです。
さらに付け加えるとすれば「不幸な境遇」でしょうか。
兄の源頼朝に憎まれて不遇な最後を遂げた「九郎判官」源義経。日本には古くから「判官びいき」という「恵まれない者」「不幸な者」に同情しまた応援する独特な風土があります。
「クール」で「ニヒル」で「スマート」で「強く」さらに「不幸な境遇」の人物こそが「アンチヒーロー」にふさわしいのです。
巨人の星の花形満は「クール」で「ニヒル」で「スマート」で「強い」のですが彼が「アンチヒーロー」たりえないのはこの「不幸な境遇」の条件を満たしていないからだと思います。なんせ彼は「花形モータース」の御曹司、小学生の頃からスポーツカーを乗り回す超おぼっちゃんでしたから。

【もっとも成功したアンチヒーロー】
1979年、ついにその集大成とも言える怪物「赤い彗星シャア・アズナブル」が誕生することになります。「クール」で「ニヒル」で「スマート」なのはもちろん、圧倒的な強さで主人公アムロ・レイに立ちはだかる「シャア・アズナブル」は自分の親を殺したザビ家の下、出自を隠して戦うという「不幸な境遇」にあります。
1979年のアニメ「機動戦士ガンダム」で登場して以来現在にいたるまで、複数のガンダムシリーズに登場し、小説や漫画、シャア本人を主人公にした映画まで作られています。また、広告や企業とのコラボでの起用も多くその存在は社会現象と言っても良いでしょう。「赤は3倍速い」というのはガンダムを見たことの無い人でも知っている半ば常識となっています。

【アンチヒーローの現在】
シャアでひとまずの完成を見た「アンチヒーロー」像ですが、1995年に放送された「新世紀エヴァンゲリオン」では又違った展開が見られます。
なんと登場人物、ロボットがすべて「アンチヒーロー」的な要素を持っているではないですか。

この「アンチヒーロー」のインフレは昨年のアメリカ映画「スーサイド・スクワッド」でも見られ、今後この傾向は続くものと思われます。

世の人々が健全で正義感の強いヒーローではなく、アンチヒーローを求めていることに間違いはありませんが、今回アメリカ合衆国大統領に選ばれたドナルド・トランプ氏。彼は「アンチヒーロー」でしょうか、はたまた「ダークヒーロー」でしょうか。

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